学生時代、ミッション系大学ににかよう友人から聞き、心に残った詩を御紹介したいと思います。
<原文>
ある晩、男が夢をみていた。
夢の中で彼は、神と並んで浜辺を歩いているのだった。
そして空の向こうには、彼のこれまでの人生が映し出されては消えていった。
どの場面でも、砂の上にはふたりの足跡が残されていた。
ひとつは彼自身のもの、もうひとつは神のものだった。
人生のつい先ほどの場面が目の前から消えていくと、彼はふりかえり、砂の上の足跡を眺めた。
すると彼の人生の道程には、ひとりの足跡しか残っていない場所が、いくつもあるのだった。
しかもそれは、彼の人生の中でも、特につらく、悲しいときに起きているのだった。
すっかり悩んでしまった彼は、神にそのことをたずねてみた。
神よ、私があなたに従って生きると決めたとき、あなたはずっと私とともに歩いてくださるとおっしゃられた。
しかし、私の人生のもっとも困難なときには、いつもひとりの足跡しか残っていないではありませんか?
私が一番にあなたを必要としたときに、なぜあなたは私を見捨てられたのですか?
神は答えられた。
わが子よ。 私の大切な子供よ。 私はあなたを愛している。 私はあなたを見捨てはしない。
あなたの試練と苦しみのときに、ひとりの足跡しか残されていないのは、
その時はわたしがあなたを背負って歩いていたのだ。
<作成時期 及び 作者不明> English