おせちの一品、筑前煮。 美味すぎる、具材に味がしみこむ煮方が決めて!【ドングリ爺の定年料理】

おせちの一品として昔から縁起の良いと言われてる、筑前煮 を作ります。

使われている食材は、名前の最後に【ん】使用されていて「運」がつく縁起の良いものと言われ家庭によって使用する食材が異なりますが、「れんこん」「こんにゃく」「にんじん」といったように「ん」がつく食材が多く使われています。

使われている食材の「れんこん」は、多くの穴が空いていて将来の見通しが良いとされ、「里芋」子孫繁栄長寿の亀ににた、「干椎茸」良縁・円満の縁起担ぎ「こんにゃく」、縁起物の食材が多く使われています。又、煮崩れしそうなくらい、煮て食材の細胞が壊れている「筑前煮」は、冷凍保存 しても食感は変わらず全然 OK です。何かと忙しい年末、おせちの一品として作り、ストックしておきます。

フライパンで作り、ゆで卵、失敗なしで超簡単!と同じ作り方をして、煮崩れさせずに具材に味をグッとしみ込ませます。

上品な甘さが効き各具材に味がしみ込んだ 美味い!筑前煮を作ります。

ポイントは4つ、各具材は、煮込んだ食感を考慮した大きさに切り揃える水は使わずフライパンで作る、使うこんにゃくは、味のしみ込みやすいこんにゃく芋から作られたものを使い手でちぎる、切ったごぼうは、すかさず酢水に浸け泥ごぼうを使う、です。

ポイント

  1. 同じ時間煮ても、種類の違う全ての具材が同じ柔らかさに煮るのは不可能です。ただ同じ具材なのに食感の違いはいけません。細かなことですが各具材は、煮込んだ食感を考慮した大きさに切り揃えましょう。
  2. 椎茸の戻し汁は使いますが、それ以外、水は使いません。混ぜ合わせた濃い調味味をフライパンで加熱し具材の中まで味をしみ込ませます。
  3. こんにゃく芋(粉こんにゃく芋では無い)から作られた「こんにゃく」は、中に気泡が多くあります。こちらの「こんにゃく」を使います。又、包丁を使わず手でちぎり断面積を多くし、味がしみ込みやすくします。
  4. ポリフェノールオキシターゼ と言う酵素が多く含まれている「ごぼう」は、空気中の酸素と反応し褐変してしまいます。酢水で酸化を防止します。又、ごぼうの水分が抜けると中に ができてしまいます。ごぼうについている 泥 は、水分が抜けるのを保護しています。泥ごぼうを使いましょう。

各具材を煮込んだ食感を考慮した大きさに切り揃え、煮込むだけです。
さぁ 作っていきましょう!

材料

  1. 泥ごぼう 1/2本
  2. 水煮れんこん 1パック
  3. 冷凍里芋 1袋
  4. 水煮たけのこ 1パック
  5. にんじん 1本
  6. こんにゃく 1枚
  7. 干し椎茸 4枚
  8. 鶏もも肉 1枚
  9. 絹さや 5枚

調味料

  1. 醤油 大さじ 4
  2. 白だし 大さじ 4
  3. 砂糖 大さじ 4
  4. 酒 200cc
  5. みりん 200cc
  6. 椎茸のもどし汁 200cc

調理工程は、11工程 です。

目次

干し椎茸を水に入れ冷蔵庫で、もどしておきます。

干し椎茸には、うま味成分のグアニル酸 が多く含まれています。ぬるま湯を使えば早くもどりますが、グアニル酸が壊れてしまいます。又、干し椎茸の独特な臭いが強くなってしまいます。

袋の裏にも書いてあるのですが、時間をかけ冷水でもどしましょう。もどし時間は冷蔵庫で6時間ぐらいです。

寝る前に仕込んでおきます。

鶏もも肉の軟骨と余分な脂を取り除きます。

鶏もも肉には、ごぼうのような感じで骨がとおっています。① の部分が関節にあたります。食べても問題はないのですが、食感が気になるため、残っていたら軟骨を取り除きます。又、余分な脂も取り除きます。

軟骨が残っていました。取り除きます

軟骨と余計な脂を取り除いたら、①の部分から半分に切り離します。

切り離した肉は、4cm 角くらいの大きさにカットします。焼いたらチジむので少し大きいかな?というぐらいがちょうど良いです。

ポイント

各具材は、大きが揃うように切り、火の通りが均一 になるようにします。

大きさが揃うよう、にんじんを切ります。

食感を考慮し、たけのこを切ります。

煮てある水煮たけのこを使うため、柔らかくなっています。下部の硬い部分は薄切りにし、上部の柔らかい部分は二つ割にします

こんにゃくは、生芋から作られたものを使います。

袋表記にあるよう生芋から作られた「こんにゃく」は、内部の気泡が多く味のしみこみが良くなります。

味がしみ込みやすくなるよう、手でちぎります。

手でちぎり味が入りやすくするため、表面積を多くします。

茹でてアクを抜きます。

メモ

こんにゃくのアクは、芋を凝固させるために使用した石灰(水酸化カルシウム)です。水酸化カルシウムはを加えると分解し臭みもなくなります。

中火で 3分以上 煮てアク抜きをします。

ごぼうは、乱切にして酢水に浸けます。

半分しか使わないので、泥ごぼうを半分に切ります。

ごぼうについている泥は、たわしでこすれば簡単に落ちます。丸めた アルミホイール でも OK です。使ったアルミホイールは、シンクの排水ゴミ受けに放り込んでおけば、イオン反応で ヌメリがなくなります。

泥を落としたら 乱切り にしていきます。少し斜めにし、ごぼう自体を回転させながら切ると楽に切れます。

ごぼうは、ポリフェノールオキシターゼ と言う酵素が多く含まれているため、空気中の酸素と反応し褐変してしまいます。酢水で酸化を防止します。

メモ

酢水は、水に対し酢が 3% です。水 300cc だと 小さじ 1 になります。

冷蔵庫でもどした椎茸の足を取り除きます。

一晩冷蔵庫に仕込んだ椎茸は、完全にもどっています。

硬い足を切り離します。

面取りの必要がない 冷凍里芋 を使いました。

生芋の方が美味いですが、煮崩れしないよう面を取る処理も必要ないので冷凍の里芋を使いました。

下処理してある水煮れんこんを使いました。

スライスしてあり、空気にふれないよう真空パックされているので、すごく便利です。

煮るときに加えるだけです

鶏肉に香ばしい美味しさ焼き目(メイラード反応)をつけます。

フライパンに 大さじ 2 の油を入れ 熱くなるまで 強火 で加熱します。

いじると焦げ目がつきません。
側面が白くなってきたら、焼き目がついた印です。

ひっくり返し反対側も焦げ目をつけます。

表面に焼き目をつけるのが目的です。中まで火を通す必要はありません。

肉が硬くなってしまうので、取り出します。

処理した野菜を、すべてフライパンに入れ煮ていきます。

フライパンに残っている油は洗わず、処理した野菜を入れ油を回します。

椎茸のもどし汁、以外の調味料を加え煮ていきます。

ポイント

具材にしっかり味をつけるため、椎茸のもどし汁、以外の濃い調味料 を加え蓋をして煮ます。

蓋をするのは、中で煮汁を対流させる のが目的です。

中火 に落とし ときどき具材を混ぜながら 10分 煮ていきます。

焼き目がついた鶏肉をもどし煮ます。

取り出しておいた 鶏肉を肉汁ごと加え全体を軽く混ぜます。

写真にはありませんが椎茸のもどし汁を加え蓋をして煮ていきます。

蓋を開けては軽く混ぜ、蓋をして煮る。これを繰り返しながら 20分 煮ていきます。

この作業は面倒ですが、すごく美味しく煮あがります

蓋を開け 強火で煮詰めます。

最後は蓋を開け 強火に上げ 煮詰めていきます。

中の汁が 1/3 くらいになったら 全体を軽く混ぜ蓋をして、ひと煮立ちさせたら 火を止めます。

粗熱がとれ、冷めたら 完成です。

お疲れさまでした

さっそく食して見たいと思います。

上品な甘さが一品一品の具材の中までしみ込んでいます。

最高に美味い 筑前煮 ができました

冷凍にして おせちの一品に加えます。
解凍して食べるのが楽しみです。

Let's make it.

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